2017年2月24日

先輩の技

Bear machine




年季ノ違ウバイ

2017年2月6日

黒眼圏

Periorbital dark circles


中国のショッピングサイトをたまに見る。
最新式のヘルスケア商品やサプリの効能書きとキャッチコピーが、
格調高く四字×四句の形式で書かれているのが面白い。

あるアイマスクの効能書きにこう書いてあった。

視物模糊 眼精疲労 干渋流泪 黒眼圏

「黒眼圏」?
何だと思えば目のクマのことらしい。
なお英語でも「Periorbital dark circles眼窩周囲の暗い円
というのだと。

2017年1月16日

レスポンス『ミライのクルマ』表題イラストレーション


ニュースサイト「レスポンス」の特別編集企画『ミライのクルマ』トップページ表題イラストレーションを描かせて頂きました。

未来の自動車に関する極秘最先端知識が!


部分拡大

2017年1月1日

あけましておめでとうございます


Happy New Year

信州諏訪

昨春に訪ねた長野県諏訪地方の土蔵。諏訪には驚くほど土蔵が多い。妻面、丸く出張った部分は当地で「丑鼻」うしばなという。これには家紋や家名、水や龍などの草書一字(火伏せだ)、ほか縁起の良い図案を鏝絵で描いたりする。腰にはなまこ壁を造るのも多い。絢爛さを競うかのようだ。それもそのはず、ここにはかつて伊豆の長八の孫弟子にあたる方がいたのである。小川天香氏といい、茅野駅前に記念館が建っている。

しかしここでは絢爛なものでなく、荒壁のままの古そうな土蔵を選んで描いた。窓回りなどは諏訪一帯に共通する造形だが、問題は丑鼻、「*」のようなマークがでかでかと刻まれているのが謎だ。離れた場所でも同じ例を見たので特定の家紋家印というわけではないと思う。単に火伏せの「水」字を簡略化したものか、それともいつか鏝絵を描く時のための見当か、あるいは壁を荒壁のままにする場合のジンクスだったりするのか?


という昨年最大の土蔵ミステリーを年賀状に託した。

2016年12月25日


Happy Winter Holidays


2016年12月21日

四角い男


Cubes





2016年12月11日

佐世保の土蔵


Dozo (earthen storehouses) in Sasebo, Nagasaki

11月に佐世保を訪れた。

佐世保の市街地は海に沿って平たく延びている。これは狭い浦辺を埋め立てたものだ。街の後ろには常に崖がはだかり、また街の中にはかつての島が取り残されている。その間を縫ってアーケードが設けられているのだが、これは町7つ分の長さを誇るものである。街の後ろには起伏にそって無数の住宅が建つ。岩を削り石垣を積みコンクリで固める。立体的な路地と階段がはりめぐっている。上り詰めると港が手に取るように見える。

港はかつての軍港、いまは自衛隊と米軍の港だが、離島とを結ぶ旅客船も多く発着する。私はその日漫画家クリハラタカシ氏の取材に同行し池島の炭鉱を訪ねたのち、水路にて佐世保へ入ったのだ(クリハラ氏のレポートはデイリーポータルZに掲載されている)


魅力満点の佐世保であったが土蔵はちっとも見つからなかった。土蔵が盛んでない土地柄なのかもしれない。そもそも九州一帯に、漆喰で塗り籠めた町家はよくあるのだが、主屋とは別に建てられた土蔵というのをあまり見受けない感じもする。

私は土蔵を求めて街道を歩いた。佐世保より東に3駅の早岐はいきというところでやっと会心の土蔵を発見した(上図)。早岐は佐世保市内ではあるが瀬戸沿いの静かな港町で、目の前には針尾はりお島が迫っている。鉤の手のある目抜き通りに古い町家が並び、その裏手の運河のような川に面してこれが建っていた。

このたたずまいをご覧頂きたい。鉢巻は薄く、窓には鉄扉がはまり、また窓の庇に瓦が差し掛けてあるあたりは熊本や鳥栖と共通する造り方だ。鉄扉の蝶番のかたちに窓枠が切り欠かれているのがよい。装飾の少ないぶん量感がまさり、壁は風雨により下から灰味がかる。九州の土蔵によく見られる風合いだ。
好ましく堅牢な印象。瓦は新しく軽いが、昔はもっと重厚なのが葺かれていたに違いない。


《写真コーナー》

九十九島くじゅうくしまの階段

この立体感

夜の自衛艦

佐世保の古いマンホールのふた

1枚だけ見つけた右書きの防火栓(消火栓)のふた

2016年12月4日

サメ似の男


Portrait


2016年11月30日

熊と慣用句


Idiom bears


2016年11月21日

『月はぼくらの宇宙港』表紙イラストレーションおよび挿絵


新刊『月はぼくらの宇宙港』(佐伯和人 著、新日本出版社)
表紙イラストレーション、および挿絵数点を制作致しました。





最新の月科学を反映した
われわれの宇宙進出の可能性を
 やさしく解説する本です。

2016年11月14日

三つうさぎの謎


Three Hares

イングランドのデヴォン州というところにある教会堂には謎の文様が刻み込まれているという。それは…疾走する3羽のうさぎ。しかしその3羽は3枚の耳を共有しており、円の内周を永遠にぐるぐる廻りつづける…という図案。まずは下図をご覧頂きたい。

 これだ

これが中世の教会堂の天井などに飾られているのだ。イギリスの研究者ウェブサイト「THE THREE HARES PROJECT」を見るとデヴォンの他にもイギリス各地〜フランス〜ドイツにかけ点々と分布が見られるということだ。いくつかの都市の紋章にも採用されている(下図)。英語ではthree haresといい、仏語ではtrois lièvres、独語ではdreihasen、要するにどこでも「三つうさぎ」と称している。

どういうメッセージがあるのかはわからないが、まず名数3はキリスト教との関連を思わせる。また発想は三脚巴にも似ている(下図)。三脚巴は紀元前の地中海世界に端を発する図案で、今はマン島やシチリアの紋章として残っている。

しかし前述の研究者ウェブサイトによれば、three haresの淵源は敦煌石窟寺院に遡るというのだから驚きだ。調べると確かに「三兎飛天図」という壁画が確認できる。つまりこの文様は6~7世紀の中国で生まれ、シルクロードに乗り中世ヨーロッパへ流れ込み、果てはデヴォンで渦巻いているということだ。


 紋章にあらわれたthree haresと三脚巴


さて
このthree haresを私は先日思いがけず鹿児島で見つけたのだ。鹿児島市街から谷山へ行く道すがら、気まぐれに市電を降りた先に下図の紋章を掲げる商店があった。

 The three hares in Japan

先ほど見た図案は無限に駆けるうさぎだったが、日本のthree haresは静かに座っている。座ったまま ただただつながっている……途方に暮れているかもしれない。手もとの紋帳をひもとくと「三つうさぎ」の項に似たかたちのが載っているがもちろん耳はつながっていない。そもそも家紋には植物や器物の図案が多くなぜだか動物紋は数少ない。またいずれもこのように静かだ。

もし仮に…この図案のアイデアがヨーロッパからもたらされたものだとすると、敦煌から地球を一周して東アジアに帰ってきたことになる。こちらのお店は1926年創業の呉服店ということ、これが古くからの家紋だと新発見なのだが如何だろうか。


しかし九州には初めて見るような家紋がよくあるのだ。墓石や盆提灯に珍しい家紋が描かれているのをいくつか見た。歩くに如くはない。いつかデヴォンにも行ってみよう。


参考文献
・http://www.chrischapmanphotography.co.uk/hares/index.html

「THE THREE HARES PROJECT」2016年10月30日閲覧
・『図解いろは引標準紋帳』金園社、1961年


1番目のイラストレーションはデヴォン州サウスタウトンの聖アンドリュー教会にある木製装飾物の図案などを参考に描いた。木製装飾物の写真は先述のウェブサイト「THE THREE HARES PROJECT」や下記ウェブサイト等にて参照できる。
・http://www.thechurchhouse.org.uk/roofbossplan.html
「Church House South Tawton Dartmoor UK 15th Century granite and thatch village hall for Church Ales and other festivities」2016年11月14日閲覧
3番目4番目の写真は2016年8月23日筆者撮影。

2016年10月14日

熊の日記

Diary

秋の大公開
野帳に描いた惨めな日記…

(5月21日)

 (8月25日)

(8月25日)

(9月5日)

(9月7日)

(9月14日)

(9月15日頃)

(10月5日)

(10月12日)

心かきみだれ熊が笑顔で来る。

2016年9月25日

2016年9月19日

ノドゥル江辺


Nodeul Gangbyeon” (1934)

『ノドゥル江辺カンビョン』というのは韓国の民謡だ。
民謡といっても1934年に作られた「新民謡」のひとつ。明るい旋律とかなしい詩情が好きだ。


韓国では今でも親しまれているのか、色々な歌手が歌う様子がネット上に確認できる。しかし興味深いことにはこの歌、北朝鮮でも歌い継がれているようで、音源もいくつか聞くことができる。比べてみると歌詞はほぼ同じだがサビの一節…1番では「에헤요 봄버들도エヘヨ ポㇺポドゥㇽド」のあと、韓国版では「못 믿을 이로다モンミドゥリロダ」となっているところ、北朝鮮の版では「못잊으리로다モンニヂュリロダ」となっているのを見つけた。

発音の感じは似ているが…前者は「春の柳も信じられない」、そして後者は「春の柳も忘れられない」と言っている。たった一語で感傷の向きが逆転している。なお1934年のオリジナル歌詞は「信じられない」の方だ。

 鷺梁津駅前

ノドゥルは「鷺の飛び石」という意味だそうだ。それを漢訳した鷺梁津ノリャンジンという地名が今でもある。私はそれを見に行ったことがある。ソウル市街から2駅、漢江の南にある鷺梁津の街はとくに変哲もないところだった。駅の裏側に水産市場があり、そそる食事コーナーなどもあったのだが、魚介の名前がわからずあきらめて帰った。

 水産市場

参考文献
韓国民俗大百科事典」(韓国 国立民俗博物館)2016年9月18日閲覧

2016年9月12日

残暑お見舞