2016年6月20日

韓国の歌謡曲


Korean popular songs


韓国の歌謡曲を聞いている。
最近のではなく1950年代前後、トロットと呼ばれる渋い歌曲に心惹かれる。南仁樹ナミンス氏の歌う一連の歌がすばらしい…『離別の釜山停車場』『くずれた愛の塔』『無情列車』など。

当時のレコードのジャケットがまた味わい深い。ある時期まで韓国語表記は漢字混用が多かった。それで古いジャケットには書き文字のハングルと漢字が踊っている。離別…追憶…哀愁…無情……と詩情豊か。離別の離の字があまり見ない略字体だ。

またハングル表記、とくに外来語表記のゆれも面白い。いまはもう使われない長音符で스타-, 뮤-직と書いたり、라오, 스と綴ったりするのが古めかしい感じなんだと思う。(今日では라디오, 버스と綴る。ラジオをラヂオと書くのと相似。)

漢字でもハングルでも機能していればどちらでもよいのだが、混用とはそれ自体魅力的な様相だと常々思うのだ。余談だが停車場と書いてチョンジャンと読むのは不思議。上図は当時のものを参考に描いた架空の歌手のレコードジャケット、習作。


なお60年代が終わるとフォークソングみたいなのが流行りはじめる。『おれはどうしよう』『若い太陽』など。70〜80年代の歌曲などは7080チㇽゴンパㇽゴンと呼ばれる。これはこれで素敵。