2014年2月23日

韓国の建物

正月に韓国へ行ってきた。
海外旅行ははじめてだ。

ソウルの南大門から東大門までと
仁川の旧市街を4泊5日で歩いて
とにかくたくさんの建物を見て
本場の料理をたらふく食べた。
ショッピングはしなかった。

韓国語の講座をとっていたので
ハングルは読めるが会話は全然できない。
しかし読めるだけでも何とかなった。
地名駅名から諸々の注意書きに至るまで
漢字表記こそないものの漢字語が多いのだ。

「出入門」(ドア)
「便宜店」(コンビニ)
「瑠璃操心」(ガラス注意)
「妊娠婦嬰乳児同伴者配慮席」等々。

一方で固有語への置き換えも進んでいるようだ。

韓国の伝統的民家を韓屋hanokと呼ぶ。
ソウルは都会だが案外色々と残っている。
白眉は旧市街北側の北村bukchon一帯で
山裾に無数の近代韓屋がひしめいている。

屋根のゆるやかなたわみが何といっても特徴だ。
入母屋破風にはレンガを詰め込んだり、
瓦を塗り込んでおもしろい文様を描いたりする。
幅広な破風板は拝みを金具で留めるのが多い。

いずれも重厚な本瓦葺きで、
棟の頂点には望瓦mangwaが載る。
丸瓦の端には漆喰が盛りつけられ、
軒や袖に点々と白色が映えている。

オンドルを設けるためかレンガと石がよく使われ、
黄砂まじりの空に褐色の家並という印象が強い。
目地を盛り上げる積み方で几帳面な模様を織り出し
腰壁や塀を飾り立てているのが面白かった。

表通りは新しいビルが建ち並んでいるが
一歩裏通りに入ると古い建物が取り残されている。
屋根をビニールで覆ったりしてあって散々だが
観光地らしからぬ素顔が垣間見えて非常によい。

他にもよい近代建築をたくさん見たり
地下鉄の回転式ゲートに引っかかったり
おっかない市場を通り抜けたり
アリランメドレーで新年を迎えたりして
なんとも楽しいところだった。また行きたい。

(ミジンさん・ミンジさん ご協力ありがとうございました。)