電子図書館で面白いものをみつけた。
札幌市の徽章は1911年8月に制定されており、
今もそのまま使われ続けているのだが、
1909年、1911年、1915年の資料を見ると
上図のようにちょっとずつ違っているのだ。
紋章を使い始めた直後の、
デザインの試行錯誤がうかがえるようで面白い。
戦後くらいからは殆ど現在のかたちに落ち着いているようだ。
（現在の紋章の図は札幌市例規集から作図した。）
右上のように中が白ヌキになっているタイプの図案は
割合長く使われたようで、当時の写真や文献で
何度か見た記憶がある。
札幌市（当時は「札幌区」）が初の「区勢調査」を
実施した1911年に、その調査用紙に刷り込むために
作ったのがこの紋章だというから、
左下の図案がオリジナルだといえようが、
基本的なデザインは1909年の時点で成立していたようだ。
古い紋章は紋割りがはっきりしているので
パスで起こすのも容易なのである
