2011年4月30日

江ノ島

江ノ島へ行ってきた(無論ひとりでだ)。テレビなどで人気の江ノ島だが、案外「古い観光地」らしさが随所に残っておりとても好ましかった。古い観光地とは主に寺社仏閣や温泉地で、大正から昭和初期にかけ私鉄各社が開発したものが多い。江ノ島のあたりも例に漏れず江ノ電とか小田急が観光客を運んできたものだ。そしてその時に制作された土木構築物が今なお大事に使われているのである。単純に険しい地形で更新がきかないのかもしれないが、修理したり増築したりしながら使うことで空間の魅力が増しているような気がする。美しく復元して保存するのも素晴らしいことだが「現役でつかう」魅力には勝てまい。

帰りに乗った遊覧船はまるで渡し船といった風情でこれまた好ましかった。崖下の岩盤の上に船を待つ行列ができるのだ。末永く残りますように。